子どものころからずっと同じ持ち方で、気づいたら大人になっていた。握り箸って、指摘されて初めて気になる人も多いんじゃないかと思います。
『くらしごと』のしおりです。わたし自身も以前、ふとした食事の場面で「あれ、これって正しいの?」と止まったことがあって。そこから少し調べたり、意識して持ち方を見直したりした経験があります。
この記事では、握り箸とはどんな持ち方なのか、なぜ直しにくいのか、大人になってから見直すときに何から始めればいいかをまとめています。
握り箸ってどんな持ち方?
握り箸とは、箸を握りしめるように持つ状態のことです。指先で操作するのではなく、手のひら全体や複数の指で箸を固定してしまっている持ち方を指します。
見た目には「持てているように見える」のがやっかいで、食事は普通にできてしまいます。だから本人が気づきにくく、長年そのままになりやすいんですよね。
正しい持ち方は、上の箸を人差し指と中指で動かし、下の箸は薬指の爪の付け根あたりで固定します。この「上の箸だけを動かす」という動きが、握り箸では難しくなっています。
直しにくい理由は「慣れ」だけじゃない
握り箸が直しにくい理由として「長年の習慣だから」とよく言われますが、それだけじゃないとわたしは思っています。
握り箸のまま食事ができてしまうので、不便を感じる場面が少なく、修正するきっかけが生まれにくいという構造があります。困っていないことを直そうとするのは、意外とエネルギーがいります。
もう一つは、指の使い方が体に染みついているからです。食事のたびに何百回と同じ動きを繰り返してきた結果として、正しい形にしようとすると最初はとても不自然に感じます。慣れるまでの「ぎこちない時期」が地味につらいので、途中でやめてしまいやすいのもこのテーマのあるあるです。
まず確認したい、今の持ち方
直し始める前に、今自分がどんなふうに持っているかを一度見てみることをおすすめします。食事中よりも、箸を持って静止した状態で鏡や写真で確認するほうが客観的に見やすいです。

まずここで一度止まりたいところです!
チェックしたいポイントは次の通りです。
- 上の箸だけ動かせるか
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下の箸が固定されたまま、上だけ上下に動かせれば問題なし
- 親指の位置
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箸の横に軽く添える形が正しい。ぎゅっと押さえていると握り気味のサイン
- 薬指の使い方
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下の箸を薬指の爪の付け根あたりで支えているかどうか
全部一気に直そうとしなくていいです。まず「上の箸だけを動かす感覚」だけに絞って意識するほうが、ずっと続けやすいです。
大人が直すときの現実的な進め方
大人になってから持ち方を直すときは、毎食いきなり完璧を目指すより、一日一食だけ意識するほうが続きます。わたしも最初は朝食の箸を持つ瞬間だけに絞って、それ以外は気にしないようにしていました。
矯正箸(トレーニング箸)を使う方法もあります。指の位置が決まっているので、感覚をつかむのに使いやすいです。ただ、普通の箸に戻したときに感覚が抜けやすいので、補助として使いながら普通の箸でも少しずつ練習する流れが現実的です。
子どもの場合も同じで、矯正箸だけに頼りすぎると普通の箸への移行で詰まりやすいです。矯正箸はあくまで「感覚をつかむ道具」として使い、並行して普通の箸も試してみることが直り道の近道になります。
そのままにしておくとどうなるか
握り箸のままでも食事はできますし、日常生活で困ることは少ないです。ただ、人と食事をする場面では目立ちやすく、気にしてしまうきっかけになることがあります。
特に麺類や豆腐など、つまみにくい食材を扱うときに「うまく取れない」と感じやすくなります。箸を握ってしまうと細かい操作がしにくくなるので、食べにくさとして出てきやすいです。
マナーの観点でいうと、改まった食事の場や接待の席などで指摘されることもゼロではありません。「そこまで気にしなくていい」という考え方もありますが、自分が気になっているなら、早めに少しずつ直しておくのが手間が少ないとわたしは思っています。
よくある見落とし
持ち方を直そうとするとき、「完全に正しい形を覚えようとしすぎて疲れてやめる」パターンがよくあります。細かい指の角度まで最初から全部合わせようとすると、食事が楽しくなくなって続かないんですよね。
最初に意識するのは「下の箸を動かさない」この一点だけでもかなり変わります。下が固定できると、上の箸の動きが自然に出てきやすくなるので、入口はそこから入るのが順番として楽です。
あと見落としやすいのが、力の入れすぎです。正しい持ち方は、実は力をあまり使わなくても箸が動くように設計されています。ぐっと握ってしまうと、正しい形にしても動きが固くなって難しく感じやすいです。箸は軽く持つほうが動かしやすい、と先に知っておくと少しラクになります。
迷ったらここから始めてみて
握り箸が直りにくい一番の理由は、困っていないから直す必要を感じにくいことと、慣れた動きを変えるのに少し時間がかかることです。一度に全部を直そうとしなくていいので、「下の箸を動かさない」という一点だけを意識するところから始めてみるのが現実的です。
ちなみに、直すタイミングとして意外と使いやすいのが、箸を使わない料理のとき、つまりスプーンやフォークを使う食事の場面です。箸への意識が薄れているときに、改めて箸を持ったときの形を確認しやすくなります。
まず今日の食事で一度だけ、「下の箸をどこで固定しているか」を確認してみてください。それだけでも、次に直しやすい場所が見えてきます。焦らず少しずつ、がいちばん続く道です。



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