食事中、なんとなく「これってマナー違反だったかな」と手が止まることって、ありませんか。嫌い箸はその代表で、種類が多いぶんだけ「全部把握できてるか自信がない」という人も多いと思います。
こんにちは、『くらしごと』のしおりです。今回は嫌い箸について、種類と意味、それから気をつけたい場面をまとめました。
嫌い箸ってそもそも何?
嫌い箸とは、食事の場で「してはいけない」とされる箸の使い方のことです。マナー違反とされる所作をまとめてこう呼びます。
「忌み箸」という言葉も似たように使われますが、厳密には少し違います。忌み箸は主に、死や弔いの場を連想させる行為を指す言葉です。嫌い箸はもう少し広く、マナー全般のNGをまとめた呼び方と考えるとイメージしやすいです。
ただ、実際には嫌い箸と忌み箸を厳密に区別せず、同じ意味で使っている場面も多いです。どちらの言葉で聞いても、「箸の使い方のNG集」として理解しておけばまず問題ありません。
嫌い箸の種類一覧
嫌い箸は、数え方によって20種類以上あるとも言われます。全部を一度に覚えようとすると混乱しやすいので、まずは「よくやってしまいがちなもの」から見ていくのがラクです。
- 刺し箸
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食べ物に箸を突き刺して食べること
- 渡し箸
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器の上に箸を横に渡して置くこと
- 迷い箸
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何を取るか決めずに箸を料理の上でうろうろさせること
- 移り箸
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一度取りかけた料理を別の料理に変えること
- ねぶり箸
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箸の先を口で舐めること
- くわえ箸
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箸を口にくわえたまま手を動かしたりすること
- 涙箸
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箸から汁をぽたぽたと垂らすこと
- 叩き箸
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箸で器を叩いて音を出すこと
- 握り箸
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箸を握りしめるように持つこと
- 横箸
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2本の箸をそろえてスプーンのようにすくう使い方
このあたりは、日常の食事でふと出てしまいやすいものばかりです。わたしも「迷い箸」は、気を抜くとやってしまうことがあって、ここは少し意識するようにしています。
特に気をつけたい3つ
嫌い箸の中でも、忌み箸と呼ばれる種類は弔いの場を連想させるため、特に注意が必要とされています。
代表的なのは「渡し箸」と「拾い箸(箸渡し)」です。渡し箸は器に箸を渡して置く行為で、お線香立てを連想させると言われます。拾い箸は、箸から箸へ食べ物を渡すことで、これは火葬の際の骨上げを想起させるとされ、日常の食卓でも特にやってはいけないとされています。

拾い箸だけは特に気をつけたいです!
もうひとつ見ておきたいのが「刺し箸」です。食べ物に箸を刺すのは、器や料理への扱いとしてもマナー違反とされています。唐揚げなど刺したくなるものはありますが、できるだけ避けるほうが無難です。
嫌い箸と忌み箸の違い、もう少し詳しく
先にも触れましたが、嫌い箸と忌み箸の使い分けについて、ここでもう少し整理しておきます。
| 呼び方 | 主な対象 |
|---|---|
| 嫌い箸 | 食事マナー全般のNG行為 |
| 忌み箸 | 死や弔いを連想させる行為に絞ったもの |
ただし、日常会話や一般的な記事では、この2つを区別せず使っていることがほとんどです。試験や儀礼的な場面を除けば、「嫌い箸=やってはいけない箸の使い方」としてまとめて理解しておけばOKです。
子どもに伝えるときのコツ
嫌い箸をお子さんに伝えるとき、全部を一度に教えようとすると覚えにくいです。最初は「刺し箸」「迷い箸」「渡し箸」の3つだけ先に覚えてもらうのがラクだと思います。
「なぜダメなのか」を一緒に話すと記憶に残りやすいです。渡し箸はお皿の上に置かない、迷い箸は取る前に心の中で決める、という形で、行動と結びつけて話すほうが伝わります。
難しい言葉の名前より、「こういう動きはしない」という行動レベルで覚えるほうが、実際の食事でも出にくくなります。名前は後からついてきます。
大人でも意外と見落としがちなもの
「刺し箸や渡し箸は知ってる」という人でも、見落としやすいのが「寄せ箸」と「探り箸」です。
寄せ箸は、箸を使って器を引き寄せる行為のこと。これは知らずにやってしまいやすくて、わたしも「これもNG だったんだ」と後から気づいた種類のひとつです。探り箸は、汁物などの中を箸でかき回して中身を探すことで、見た目にも印象がよくありません。
- 寄せ箸:箸で器を引き寄せる行為
- 探り箸:汁物の中を箸でかき回して探す行為
- 込み箸:箸で食べ物を口に押し込む行為
- 指し箸:箸を人や料理に向けて指す行為
これらは日常の癖として出やすいので、ここで一度確認しておくと、次の食事から少し意識が変わると思います。
まずここから確認してみる
嫌い箸は種類が多いですが、全部を一度に直そうとしなくて大丈夫です。まずは「渡し箸・刺し箸・拾い箸」の3つを意識するだけで、食事の場での印象はずいぶん変わります。
ちなみに、箸の置き方も合わせて見ておくとラクです。食事中に箸を置くときは、箸置きを使う、もしくは器の手前に横向きに置くのが基本です。渡し箸のように器の上に渡して置くのは、「もう食べません」というサインにもなるので、食事中は避けるのがベターです。
今日の食事でひとつだけ確認してみるとしたら、「渡し箸をしていないか」が一番手っ取り早いと思います。まずそこから始めてみてください。












