そばつゆをたっぷりつけて食べようとしたとき、箸先からポタポタ汁が落ちてしまった経験、ありませんか。あの動作、実は「涙箸」というマナー違反の名前がついています。
こんにちは、『くらしごと』のしおりです。食事のマナーって、意識しないまま大人になることも多くて、ふとした場面で「あ、これよくないのかな」と気になることがあります。涙箸もそのひとつで、知ってみると意外とやりがちな動作だったりします。
涙箸とはどんな動作か
涙箸とは、箸の先から汁やつゆをポタポタと落としながら食べ物を口へ運ぶ動作のことです。そばやうどんのつけ汁、煮物の煮汁、お刺身につけたしょうゆなどが垂れる場面でよく起こります。
「涙のようにしずくが落ちる」ことからこの名前がついていて、嫌い箸(きらいばし)と呼ばれるマナー違反の箸づかい一覧にも入っています。見た目が美しくないだけでなく、テーブルや服を汚す原因にもなるため、食卓ではとくに気にしたい動作です。
なぜマナー違反とされるのか
日本の食事マナーでは、食べる動作の美しさも大切にされています。箸先から汁を垂らしながら運ぶ動作は、食材を丁寧に扱っていないように見えるため、行儀が悪いとされます。
汁が落ちる場所によっては、テーブルや他の料理を汚してしまうことも。会食や和食の席では、周りの人へ不快な印象を与えやすく、改まった席ほど目立ちやすいマナー違反のひとつです。
涙箸と一緒にやりがちなNG動作
涙箸のときに、汁を受け止めようとして料理の下に手を添えてしまうことがあります。この動作を「手皿(てざら)」といいますが、これ自体もマナー違反です。「汁を受けるためだから仕方ない」と思いやすいですが、手皿は正式な作法ではありません。
わたしも最初に聞いたとき、ここで少し止まりました。「汁が落ちるのを防ごうとして、さらにNG動作をしていた」というのが、なかなか気づきにくい落とし穴で。このパターン、意外と多いんですよね。
手皿の代わりに、懐紙(かいし)や小皿を使うのが正しい対応です。和食の改まった席では、懐紙をさっと出せると動作がきれいに見えます。
涙箸を防ぐ食べ方のコツ
つけ汁をつける量を少し控えるのが、いちばん手軽な方法です。たっぷりつけたくなる気持ちは分かりますが、食材の端の方でさっとひたす程度にすると汁が切れやすくなります。
また、器の縁で箸先の汁を軽く落としてから口へ運ぶ動作も、和食の席では自然に使えます。器の縁を使って汁を落とすのは見た目にも自然で、涙箸を防ぐ実用的な所作です。
口に運ぶスピードを少しだけゆっくりにするだけでも、汁の落ち方がかなり変わります。急いで食べているときに起こりやすいので、気になる場面では意識してみると違いが出ます。
合わせて覚えたい嫌い箸の種類
涙箸以外にも、嫌い箸にはよく使う動作がいくつかあります。名前を知っておくと、食卓でふと気になったときに思い出しやすくなります。
- 刺し箸(さしばし)
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食べ物に箸を突き刺して食べること。フォークのような使い方はNG。
- 迷い箸(まよいばし)
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どれを取るか決まらず、料理の上で箸をうろうろさせること。
- 渡し箸(わたしばし)
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食事中に箸を器の上に横向きにのせること。食事終了のサインと混同される。
- ねぶり箸(ねぶりばし)
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箸先を口でなめること。食事の場では不衛生に見える動作。
どれも日常の食事でついやってしまいやすい動作ばかりです。名前を知っていると、自分がやっているときに気づきやすくなります。
涙箸が気になる場面はどこか
日常の食事ではあまり気にしない場面でも、改まった和食の席や目上の方との食事では目につきやすくなります。特にそばやうどんのつけ麺スタイル、お刺身にしょうゆをたっぷりつけるときは起こりやすいです。

つけ汁は少なめにすると動作がきれいです!
外食先や接待の場では、自分では気づいていなくても相手の目には入っていることがあります。「普段通りにしていたらNGだった」というのは、先に知っておかないと防ぎにくいので、意識しておくと安心です。
迷ったらここから見てみる
涙箸は、箸の先から汁をポタポタ落としながら食べ物を運ぶ動作のことで、嫌い箸のひとつです。テーブルや服を汚しやすく、改まった席ほど目立ちやすいため、食事の場では気にしておきたいマナーです。
ちなみに、涙箸を防ごうとしてついやってしまう「手皿」も同じくマナー違反なので、セットで覚えておくと迷いにくくなります。汁を受けたいときは懐紙や小皿を使うのが正しい対応です。
まず日常の食事で、つけ汁の量を少し控えるか、器の縁で汁を落としてから運ぶ動作をひとつ意識してみてください。それだけで、食べ方の印象はずいぶん変わります。



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